前回、「かじり取ったり、噛み潰したりできる硬さや形状を工夫することが大切」とお伝えしました。
「でも、食材を工夫するってどういうこと?」
そう感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は、噛めるかどうかは“食材そのもの”ではなく、“形・硬さ・水分”で大きく変わります。
以前ご紹介したように、食べにくいのは「硬いもの」だけではありません。
✔ ペラペラ
✔ パサパサ
✔ まとまりにくい
こうした食材も、前歯でかじり取ったり奥歯で噛み潰したりするのが難しいのです。
でも大丈夫。
調理の工夫で“食べられる食材”に変えることができます。
① 切り方を変える
同じ食材でも、切り方で噛みやすさは大きく変わります。

例えばキュウリ。
- 薄切り → ペラペラで噛みにくい
- 千切り・蛇腹切り → 少し噛みやすい
- スティック・角切り → 噛む練習に最適
👉 噛む力を育てるには
「少し歯ごたえがある形」にすることがポイント
また、お肉も同様です。

- 厚切りステーキ → 噛み切りにくい
- 薄切り肉・ひき肉 → 食べやすい
👉 ハンバーグなどにすると無理なく食べられます
② 加熱してやわらかくする
野菜は加熱することでぐっと食べやすくなります。
例えば大根。
- 生 → 硬い・辛い
- 煮る → やわらかい・甘い
キャベツ・にんじん・玉ねぎも同様に、
加熱することでやわらかく&苦味が軽減されます。

ただし注意点も。
👉 やわらかくしても「大きすぎる」はNG
→ 一口より少し大きい「約3cm角」が目安
③ 水分・油分を加える
パサパサした食材は、実は食べにくい代表です。
例えば粉ふきいも。
- そのまま → 口の中でまとまりにくい
- マヨネーズ・バター追加 → しっとり食べやすい

鶏のから揚げも
- そのまま → パサつく
- あんかけ・おろし煮 → 飲み込みやすい
👉 ポイント
「口の中でまとまる状態」を作ること
④ 巻く・まとめる
海苔はそのままだと食べにくいですが、
- おにぎり
- 海苔巻き
にすると食べやすくなりますよね。
同じように、
✔ ハム
✔ スライスチーズ
などで巻くと、まとまりが出て噛みやすくなります。
※太くしすぎない・中に硬いものを入れすぎないのがポイント
⑤ とろみをつける・まとめる
そぼろや刻み食は、口の中でバラバラになりやすく
誤嚥のリスクが高い食材です。
そこで、
- とろみをつける
- あんかけにする
ことで、飲み込みやすくなります。

さらに、
- 寒天寄せ
- ゼリー寄せ
にすると、噛む練習にもつながります。
※嚥下機能が低下している方は寒天は注意
⑥ カリカリにする
お餅や団子などのモチモチ食材は、
👉 小さく切ってカリッと焼く
ことで、噛みやすくなります。
さらに、
- あんこ
- 他の食材
と組み合わせると、より食べやすくなります。
食べる経験が「噛む力」を育てる
ここで紹介したのはほんの一例です。
スーパーにはたくさんの食材があります。
それらを経験することで、
✔ 食べる力
✔ 噛む力
✔ 食の楽しさ
が育っていきます。
「食べにくいからやめる」ではなく、
“どうしたら食べられるか”を考えることが大切です。
それは、子どもだけでなく高齢者の方にも共通しています。

まとめ
噛めるようになるポイントは、
✔ 切り方
✔ 加熱
✔ 水分・油分
✔ まとめ方
この4つを工夫すること。
ほんの少しの工夫で、
「食べられない」が「食べられる」に変わります。

最後に
食事は栄養補給だけではなく、
人生の楽しみ=QOL(生活の質)にも大きく関わります。
赤ちゃんから高齢者まで、
「美味しく・楽しく・安全に」食べられる工夫を大切にしていきたいですね。

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